おすすめ絵本
「絵本フォーラム」第28号(2003.5.10)








『だいすき』
(ハンス&モニック・ハーヘン作
マーリット・テーンクヴィスト絵
野坂悦子・木坂涼訳/金の星社)

 一人の少女の心に浮かぶ発見や思いや疑問を、絵とことばで表したオランダの詩画集。はっぱに「みどりちゃん」という名前をつける詩、寝ている母親に不安を感じる「ほんとのママ」、「どうして くもは そらに ひっかかったまんまなんだろう」で始まる「くも」など23編の詩が楽しめます。
(本体1500円)

『だれかな?だれかな?』
(なかやみわ・さく
/福音館書店)

 ねずみの顔がちょっぴりのぞいたり、暗闇の中にうさぎの顔と耳が見えたり、栗のいがのようなハリネズミがころがっている画面から、「だれかな?だれかな?」と言いながらページをめくると、動物の正体がわかるあかちゃん絵本。「そらまめくん」シリーズで人気の作者の画面は、構図が洗練されています。
(本体571円)







『お日さまを見つけたよ』
(M.ミトゥーリチ原案・絵
松谷さやか文/福音館書店)

 シベリアの厳しい冬が過ぎ、春がやってきました。動物たちは大喜び。ところが、暗闇の好きなふくろうは、お日さまをつかまえて、洞穴に閉じ込めてしまいます。動物たちは、困ってしまい、うさぎとくまがお日さまを見つけに行くことにしました。水彩で描かれた穏やかで豊かな色遣いの画面が魅力的です。
(本体1100円)

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