おすすめ絵本

「絵本フォーラム」第33号(2004.03.10)








『パパはジョニーっていうんだ』
(ボー・R・ホルムベルイ/作 エヴァ・エリクソン/絵 ひしきあきらこ/訳 BL出版)

 ティムは両親が離婚しているため、久しぶりに父親と再会します。駅で待ち合わせ、ホットドッグを食べ、アニメ映画を見て、ピザを食べに行き、楽しいことの連続。ティムは人に出会うごとに、「今日はパパといっしょだよ。ジョニーっていうんだ。」と自慢します。息子と父の特別な日が落ち着いたパステル調の絵で表現されています。
(本体1200円)

『ごんちゃんとぞうさん』
(馬場のぼる/作 PHP研究所)


 ごりらのごんちゃんがおなべを見つけました。たたいて太鼓にしたり、底に顔を描いて仮面にしたりして遊んでいるうちに、小さなぞうと出会います。2匹はおなべを木につり下げ、ブランコを作って乗りました。見知らぬどうしが知り合って楽しく遊ぶ様子が、馬場のぼるの丸みを帯びた線と水彩で暖かく表現されています。
(本体1200円)







『鹿よ おれの兄弟よ』
(神沢利子/作 G・D・バヴリーシン/絵 福音館書店)

 シベリアに住む猟師が、子どもの時に、鹿に出会ったり、家族に鹿のことを語ってもらったりした体験を回想しながら、川を上り、鹿を狩るまでを描いた作品。シベリアの大自然の繊細な美しさとスケールの大きさがロシアの画家の筆によって描かれ、猟師の自然に対する畏敬の念が神沢利子の詩によって表現されています。
(本体1700円)

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