私の絵本体験記

「絵本フォーラム」100号(2015年05.10)より

絵本がある子育て継続中!

松田 真由美さん(大阪府茨木市)

松田 真由美さん体験記"

 私の絵本との出会いはわが子二人の子育てからでした。私自身、幼い頃絵本を読んでもらった思い出はほとんどありません。

 そんな私を絵本に出会わせてくれたのは子どもたちです。娘がまだ小さい時は、子育てに絵本がいいなんてことは意識もしていませんでしたが、専業主婦で生活のほとんどが子育て中心でしたので、図書館に行って、絵本を借りて、という事が日常に自然とあったように思います。

 ところが、息子が生まれて一転、落ち着きがない息子はなかなか絵本に集中出来ない子でした。絵本が好きな娘は弟に邪魔されないようにこっそりひとりで読むようになっていました。そしていつの間にか、息子も落ち着いて聞けるようになると、娘が私のまねっこをして弟に読み聞かせをするようになりました。小さなお母さんの読み聞かせはとっても微笑ましくて、当時はそのまま見守っていました。

 今思えば、私の大事な絵本タイムだった……。とちょっぴり後悔もあるのですが、私と息子の絵本タイムは小学校に入ってからまた始まりました。小学生になったと同時にひとりで寝る練習=絵本を読んでからというのがしばらく続きました。

 今6年生になった息子は、まだ読んでもらったことのない絵本を見つけると、未だに「読んで!」と持ってきます。小さなお母さんだった娘は、中学3年になり、本好きになりました。「私も絵本講師の勉強がしたい!」といいます。二人で絵本の深読みをしてはブックトークをしています。絵本は私の子育てに無くてはならない大切な物になっています。(まつだ・まゆみ)

前へ次へ