私の絵本体験記

「絵本フォーラム」110号(2017年01.10)より

「わたしと英語、母とえほん」

香川 知穂 (東京都中野区)

かがわ ちほ わたしと英語、母とえほん わたしの部屋の本棚には、可愛い絵本がたくさんあります。というのも、両親がわたしのために何十冊と絵本を買ってくれたからです。そのなかでも多いものは、海外の絵本。もちろん、わたしは帰国子女ではないので、当時まだ小さかったころは英語も全く理解できませんでした。しかし、自分で絵を見て想像力を働かせながらストーリーを考えて楽しんでいました。イラストやデザインも可愛いものが多かったので、ただ眺めているだけでもとても楽しかったのです。(ただ、幼いころのわたしにとっては『かいじゅうたちのいるところ』(モーリス・センダック/さく、じんぐう てるお/やく、冨山房)は怖くて、手にとることすらできませんでした)。

 そうこうしているうちに英語を学び始め、英語が大好きになりました。英語を学ぶことがとても楽しくて、だんだんと、絵本の中で知っている単語が多くなりました。

 そして現在は東京都内の大学に通い英文学を学んでいます。海外の絵本のことも学ぶので、毎日がとても楽しくて充実しています。これも絵本と英語の奥深さと面白さを教えてくれた父母のおかげだと思います。(今は東京の学生寮に住んでいますが、実家に帰り絵本に囲まれた部屋にいるとほっとします)。

  「絵本講師・養成講座」で講演されている飫肥糺先生は翻訳もしておられます。わたしも海外の素敵な絵本を探し出して、翻訳してみたいと思いました。こんな素敵な「絵本講師・養成講座」を紹介してくれた母にも感謝です。
(かがわ・ちほ)


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