おすすめ絵本

「絵本フォーラム」第111号(2017.03.10)









ノボルくんとフラミンゴのつえ

『ノボルくんとフラミンゴのつえ』 
昼田弥子/作 高畠純/絵、童心社

 ノボルくんは、ひざの悪いおじいさんに頼まれて杖を買いに行きます。ところが、途中でお財布を落としてしまい、フラミンゴのおまわりさんに、足を一本杖代わりにともらいます。その足を見たオランウータンが貸して欲しいと言ったので、ノボルくんはオランウータンがヤマアラシのお医者さんに見てもらうのに付き合います。突飛な展開とそれがあり得るように描かれたユーモラスな絵が楽しい絵本です。
(税込価格 1,404円)


なかないで、アーサー てんごくにいったいぬのおはなし

『なかないで、アーサー 
てんごくにいったいぬのおはなし』 
エマ・チチェスター・クラーク/作・絵 
こだまともこ/訳、徳間書店

 犬のデイジーが年老いて死んでしまい、飼い主の少年アーサーは悲しみにくれます。天国にいるデイジーは、アーサーを心配して、自分が天国にいること、天国で楽しい生活をしていること、アーサーに子犬を飼って欲しいと思っていることを夢の中で伝えます。アーサーは、夢を通して元気になり、子犬を手に入れます。アーサーがペットロスを乗り越えるさまを犬のデイジーの視点で丁寧に描いています。
(税込価格1,728円)









へんてこだより ニルゲンツものがたり

『へんてこだより ニルゲンツものがたり』 
斉藤洋/作 杉浦範茂/絵、小峰書店

 ニルゲンツの市長さんから招待状をもらった「わたし」は、町でそそっかしいけれど愛すべき人たちに出会います。町中の屋根を空色に塗ったペンキ屋さん、クリスマスの夜にがんばる市長さん、時計台におばけがいると信じたパン屋やさん。町のユニークさを読者に豊かに想像させる絵とともに、12のエピソードが紹介されています。最後に市長さんから送られたという地図を見ると、自分でもこの町のお話を語りたくなります。
(税込価格1,512円)


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