「絵本フォーラム」第46号(2006.05.10) |
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『おでんざむらい』 (内田麟太郎/文、西村繁男/絵 くもん出版) 江戸時代、へんてこざむらい、ひらた・おでんとカブト虫のかぶへいが歩いていると、よいどれ侍がかさおばけの子どもに絡んでいる。かさおばけの子どもは病気のおばあちゃんに温かいうどんを買いに出ていたところだった。おでんとかぶへいは侍のちょんまげを切ってかさおばけを助ける。かぶへいの姿が何ともユニークなほのぼのナンセンス時代劇。 |
『さとうねずみのケーキ』 (ジーン・ジオン/文 マーガレット・ブロイ・グレアム/絵 わたなべしげお/訳、アリス館) 王様の見習い料理人のトムは白いネズミ、ティナと仲良し。ケーキコンテストでネズミの形の砂糖菓子をたくさん飾ったケーキを出品したトムは、壊れた女王ネズミの代わりにティナをケーキの上に載せました。ティナは猫やナイフにも動じず、ケーキは最後の2候補に残りました。ところが、ケーキに再び猫が襲いかかります。『どろんこハリー』のコンビが語るゆかいで心あたたまる絵本。 |
『エドワルド「せかいでいちばん おぞましいおとこのこ」』 (ジョン・バーニンガム/作、千葉茂樹/訳、ほるぷ出版) エドワルドは、大人から世界中で一番乱暴で、いじわるで、野蛮で、だらしなくて、汚くて、つまりおぞましいと言われていた。ところが、けっとばした植木鉢が土の上に落ちたのを、「花壇を作るなんてすばらしい」とほめられたことがきっかけで、悪い行いがすべて大人たちによい行いと勘違いされ、ほめられ続けるうちに世界で一番すてきな男の子になったという絵本。 |