明けましておめでとうございます。新しい年を迎え、皆様もそれぞれに今年の目標や抱負を立てられたことでしょう。
私は、今年母として 4年目を迎えます。母親にさせてくれたわが子に感謝し、この子の成長とともに自分も成長できている喜び、子育てのおもしろさを実感しています。その一方で、育児に自信がもてず、子育てへの不安や悩みが尽きません。
日々新聞やテレビが伝える社会の様子は重苦しく、子どもたちは先行きの不透明な世の中に生きていかなければならないのです。わが子が社会に取り残されないかを不安に思い、子どもの将来を良いものにすることが親の責任だと強く感じるあまり、「こうなって欲しい」という期待をかけすぎて、子ども自身が望むものが見えなくなってはいませんか?
『オリバーくん』(ロバート・クラウス /作、J・アルエゴ、A・デュウェイ/絵、はせがわしろう/訳、ほるぷ出版)の、ふくろうの子オリバーくんは演技をするのが大好き。その才能を伸ばしてやろうと、将来俳優にさせたいママと、社会的地位の高い医者か弁護士にさせたいパパは、それぞれに物を買い与えたり、勉強させたり。オリバーくんも、両親の期待にこたえて立派にやってのけるのですが、さて、大人になって彼は何になったと思いますか?答えは本を読んでいただくとして、親の願いとは全く違う職業に就く結末には、本当に好きなものをみつけたオリバーくんに感心すると同時に、親としては身につまされ考えさせられる内容です。 |