リレー

ヨメさんからのプレゼント
根津 正子(ねつ・まさこ)新潟県三条市

 先日息子のヨメさんから書籍小包が届きました。中身は作者の小風さち氏直筆サイン入りの『わにわにのごちそう』(小風さち / ぶん、山口マオ / え、福音館書店)でした。2歳の孫(息子夫婦の娘)が「わにわに・・・」のファンだということで講演を聴きに行って来たというのです。「読み聞かせに、いかがでしょうか?」という添え書き付きでした。なんてうれしいプレゼントでしょう!

 新幹線に乗らないと会えない孫のために、 3 ケ月頃から絵本の送本プレゼントを続けているのですが( 1 ケ月に1回)、そのことで、つい最近ヨメさんから「いただいたばかりの時はね、まだ早すぎない?って言っていたんですよ。でも、読んでみたら S ちゃん(孫)が強い関心を示したんですよね。びっくりしました。それからもう、わたしたち親子の暮らしの中に、絵本を読むことは欠くことのできない“楽しいこと”になりました。絵本の宅配プレゼントをいただいたこと、ほんと感謝しています」と、しみじみ言われたばかりだったのです。ヨメさんと肩を組んだ気分になりました。

 里帰りの折などには、孫がお気に入りを持ち出してきて、わたしに(読んで・・・)とせがみます。みんなで絵本を楽しみます。絵本はわたしたちにとって、3世代の結び綱のひとつになっています。息子はわたしの書架の前に立って感慨深そうに言いました。「オレが小さい頃読んだ絵本を、今度はオレのむすめが手にするんだねえ・・・」

 わたし、さしあたって息子家族の役にたてたみたいです。そして「息子たちのためにも、孫のためにも、小さなはばたきをしながら世の中の役に立ちたい・・・」その願いはさらに励まされました。わたし「ちょうのはばたき」を続けています。絵本を手にしてね。(新潟・絵本講師/ねつ・まさこ)

絵本フォーラム72号(2010年09.10)より

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