私の絵本体験記

「絵本フォーラム」75号(2011年03.10)より
「親の私たちの気持ちもほぐしてくれる絵本」
中嶌 裕子さん(大阪府大阪狭山市)


 娘が3か月の頃から始めた絵本の読み聞かせ。今はその娘も2歳になり、毎日決まった絵本の読み聞かせの時間は寝る前になってきました。
  初めのころは大人しく絵本を見ていた娘も今は「あ、ここに○○がいる」「○○はどこに行ったのかなぁ」など、とても注意深く絵本を見るようになりました。私も「あ〜そんな所気が付いていなかった」と、毎日娘の絵を見る力に驚き、とても嬉しい気持ちになります。
  今日は私の用事でバタバタと忙しい時間を過ごさせて悪かったな〜と思う日や、今日は怒りすぎたな〜と思う日などはいつもより数冊多く絵本を読むことにしています。すると「えっ今日はそんなに沢山読んでくれるの」と嬉しそうにする娘を見るとそれで今日1日許してもらえたような気持ちになり心が軽くなります。
  本を読むのは苦手だと活字離れだった主人も娘に絵本を読んでいるうちに絵本の世界の奥深さ楽しさにはまり、今では毎日のようにすすんで読んでくれます。
  そして「この絵本のこういうところ気がついてた?」や「さくら(娘)はこんなことわかるんだよ」と絵本の読み聞かせの中で発見したあれこれを嬉しそうに私に話してくれます。
  初めは娘のためにと思った絵本の読み聞かせが今は私たち家族にとってなくてはならないものになりました。(なかじま・ひろこ)

前へ次へ