はばたきの会交流会(福岡会場)のご報告

 去る 7月12日(土曜日)、福岡市早良市民センターを会場に、これまで福岡会場で学んだメンバーが集い、交流会がもたれました。

 午前の部では、それぞれの自己紹介と近況報告から始まり、事務局からの諸連絡、中川正文先生の絵本制作の計画について、梅田俊作先生のアトリエ訪問の催しについての紹介、片岡直樹先生のご近況などが話題に上りました。

 各自、出来る範囲で学んだことを実際の活動で生かしておられ、特に松本先生や天野先生など先輩の精力的な活動のご報告には大変励まされました。

 しかし、ボランティアでの活動にとどまるメンバーも多く、敢えて有償で講座を持つことの意義を改めて考えてみました。有償ということは、私たちの自覚がより問われることであり、心構えの面でやはり違ってくるであろうということ、また、たとえボランティアで講座を持たざるをえないときでも、せっかく時間を割いて私たちの話を聴きに来て下さっている聞き手の方々に対する敬意を大切にし、いい加減な準備で講座を持つことは厳に慎まなければならないことを再確認いたしました。余談ではありますが、「有償」ということで、図書館や学校図書館で仕事に携わっている人たちの待遇と労働条件についても意見が飛び交いました。他の職員と同じくらいの重さの仕事をこなす場合も、細切れの契約期間で安い賃金に甘んじざるをえない、契約社員や臨時職員の問題は、この分野でも、暗澹とした問題として横たわっており、切り詰めるところを間違っているのではないかという意見が多く出されました。国際児童文学館の件といい、このような危うい現実に対し私たちも目をはなさないようにし、しっかり声を上げていかねばなりません。

 また、講座の聞き手に対してもですが、絵本を読むときにももちろん一番大切なのは聞き手に対する敬意です。上手に読むということはつまり、相手に届く読み方をするということであり、それにはまず、その絵本を読み込むこと。自分で読み込み、この絵本のここをいっしょに味わいたいという気持ちを心から持つことが大切です。さらに、陥りがちな不特定多数を想定した読み聞かせの講座だけでなく、私たちの活動の目標は家庭での家族間の絵本による心のコミュニケーションであるということが反省されました。

 午後の部では、九州支部設立についての話し合いがもたれ、支部設立準備委員会が立ち上げられました。次回の会合は、8月20日(水曜日)の午前10:00より、ほるぷフォーラム福岡事務所と決まりました。まさに、初心に戻る有意義な一日でした。

報告者・上野三佳 (福岡3期生)



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