はばたきの会交流会


<2015年度・第2回絵本講師の会 東京交流会報告> 
(2016/03/05・東京八重洲ホール)


2015年度 第2回「絵本講師の会 (はばたきの会)東京交流会」が2016年3月5日(土)、東京八重洲ホールにて絵本講師約20名が参加しました。

 2016年3月5日(土)、東京八重洲ホールにて絵本講師約20名が参加しました。
司会 ジェリー・マーチン 中田朋子今回の司会は中田朋子さん(東京7期)とジェリー・マーティンさん(東京8期)。はじめに、大長咲子副理事長よりご挨拶があり、先日12期の絵本講師の修了式を温かい雰囲気の中、無事に終えた事のご報告がありました。今回の修了生(男性の保育士)のスピーチから、「“絵本は勉強するものではなく、本質は楽しむためのもの”ということを、園児である子どもからまた改めて学んだ」とのエピソードをご紹介くださいました挨拶 大長 咲子

  連絡事項として、2016年度第13期養成講座の紹介をして欲しい事、松居直氏の書籍『こども・えほん・おとな』の重版のお知らせ、「子育てセンター」のホームページ上の「あなたの近くの絵本講師」へのご登録のお願いのお知らせがありました。

  また、本日欠席された森ゆり子理事長から、「皆さまにくれぐれもよろしくお伝えください」とのメッセ―ジを頂きました。

  次に、参加者の自己紹介へと移りました。今回は、受講期、氏名、居住地以外に「一言スピーチ」も入り、活動報告や思いをそれぞれ一言ずつお話頂きました。

  その後は支部紹介として、山形県尾花沢支部の鈴木哲子さん(東京2期)、世田谷支部の中田朋子支部紹介 鈴木哲子さん(東京7期)、足立埼玉支部のジェリー・マーティンさん(東京8期)からそれぞれの活動のご報告がありました。また、司会者の方から、神奈川支部の内田早苗さん(東京7期)が4月から毎月ご自宅で「絵本講座教室」を開催することになったとのお知らせがありました。

 

講座実演 岡美佐緒 いよいよ午前の部「絵本講座の実演」です。講師の岡美佐緒さん(東京9期)による『絵本の力を信じて』と題して、保育士を対象にした講座が行われました。長年にわたり保育士をされている岡さんは、「絵本の力の凄さ」を感じたことがきっかけで絵本講師になったそうです。保育士の役割の一つとして、お母さんに絵本の良さを知ってもらい、読み聞かせによって子どもたちを笑顔にし、その子どもたちの喜ぶ姿を見て私たちが幸せになりお互いの心が繋ってゆく事が大切、とのお話をされました。

  絵本は、福音館書店「こどものとも0・1・2歳」の読み聞かせから始まり、『おおきなかぶ』(ロシア民話、A・トルストイ/再話、佐藤忠良/画、内田莉莎子/訳、福音館書店)を通し、「画家の力量」「絵本を教材にしない」「アニメ絵本との比較」についてわかりやすくお話し頂きました。

  ご自身の学びの本『心に緑の種をまくー絵本のたのしみー』(渡辺茂男著/新潮社)をご紹介され、「子どもたちにちゃんとした種をまきたい」との思いで今日まで保育士を続けてきたお話をされました。

  松居直氏の「子どもにとっての絵本の思い出は、誰に読んでもらったかや、読み手の声や温もりである」とのお言葉にご自身が感銘を受けた事についても語られました。最後に『スーホの白い馬』(モンゴル民話、大塚勇三/再話、赤羽末吉/画、福音館書店)を読み聞かせしてくださり、「保育士は、いつまでも平和で絵本を大事に読む事が当たり前な良き未来を、子どもたちに残しておく必要がある」とのお話で締めくくられ、岡さんの温かいお人柄を感じる、内容の濃いとても素敵な講座でした。

 昼休みを挟んで、午後の部はジェリー・マーティンさん(東京8期)による講座が始まりました。講座実演 ジェリー・マーティン

  前半は『バイリンガルのおはなし会』と題してまずは30分間講座をご披露くださいました。テーマは「主食の絵本とおやつの絵本」。とても迫力あるお声で、絵本『はっきょいどーん』(やまもとななこ/作、講談社)の読み聞かせから始まり、『Peek-a-Boo』(『いないいないばあ』松谷みよ子/文、瀬川康男/絵、童心社 の英語版)を読んでくださり、英語リズムの素晴らしさを実感した会場は大変盛り上がりました。「英語版の絵本の添付CDは子どもに聞かせずに親が聞いて子どもに読み聞かせする」「絵本は子どもとの絆を結ぶもの」「絵本の言葉と絵の力について」「ロングセラー絵本には必ず意味がある」など、「主食絵本」を何冊か紹介され、その大切さについてお話されました。

  また、『おにのパンツ』(鈴木博子/作、ひさかたチャイルド)を皆で一緒に歌い、「おやつ絵本」の楽しみ方も味わいました。ご自身作の『The 4 Bees』(Jerry Martin/Createspace)もご披露。日本でお馴染みの名作絵本の英語版を次々と読まれ、「絵本の素晴らしさは世界共通である」ことを教えて頂きました。前半のラストは、ジェリーさんが大好きな作家の『バルボンさんのおでかけ』(とよたかずひこ/作、アリス館)で締めくくられました。

  後半は私たち絵本講師向けに、「講座の組み立て方」についてのお話―「テーマが大事」「年齢をしぼらない」「場所が大事」など11項目をご紹介され、「講座は時間内に終わらせる事は講師への信頼に繋がる」「講師料はきちんと頂く」「常に営業を意識し、名刺は必ず持参」という貴重なアドバイスもありました。ジェリーさんのお話は、流暢な日本語でとてもわかりやすく元気いっぱいで、私たち絵本講師は沢山の勇気と元気を頂きました。

グループワーク 続いて、3つに分かれてグループワークが行われました。各グループともに様々な話題で盛り上がりました。私のグループはそれぞれの活動の情報交換をし、すでに講師として活躍されている方から貴重なお話もありました。最後に、「営業活動はなかなか至難ではあるけれど、諦めずにコツコツと続けて行く事が一番の近道」と、皆さんで確認し合いました。終わりの挨拶 池田加津子

 交流会の最後は、池田加津子副会長のご挨拶で締めくくられ、気温も春らしい過ごしやすい陽気の中、温かいアットホームな交流会となりました。

皆さんから、沢山の学びと交流と刺激を頂き、大変充実した一日となりました。
(のぐち・やよい)

 

(交流会リポート・野口 弥生・東京5期)

野口弥生 東京5期 


 

交流会風景

交流会風景


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