リレー

児童館での子どもたちとの日々
(徳島県 北島中央児童館 宮田まり子)


 児童館のパート職員として子どもたちと接するようになって1年半が過ぎました。
 毎週水曜日と金曜日の午前中は在宅親子フォロー事業の「ペアネットさくら」で、0歳から5歳までの子どもとお母さんが一緒に活動する、リズム体操、簡単な製作、季節の行事や月末のお誕生会等のお手伝いをしています。活動内容には、できるだけお母さんたちの意見やアイデアをとり入れています。
 子育ては「毎日が発見」の楽しさもありますが、思うようにならないことも多く、友達とおしゃべりするだけでも随分気持ちが晴れるものです。親子の友達の輪を広げるだけでなく、情報交換の場としても「さくら」を活用していただき、お母さんが毎日元気に子どもと接することができたらと願っています。
 午後は毎日、学校を終えた小学1年生から3年生までの登録児童がランドセルを背負ってやってきます。おやつを食べて友達とボール遊びや鬼ごっこ、縄跳びやままごとをする子、宿題をする子、本を読む子と、それぞれに家の人が迎えに来るまでの時間を過ごします。働くお母さんの増加で登録数も増えています。
 けんかをして泣き出す子もいます。下級生のけんかは上級生が仲裁したり、同級生同士だと周りの子が注意したり……。子どもたちは学校とも家庭とも異なる場所でさまざまなことを学んでいきます。
 時々、「これ読んで」と絵本を持ってくることがあります。そんなときは、学年が上がるにつれて態度や言葉が乱暴になった子も静かに聞きます。近くにいた子が聞いていることもあります。学校では保護者による読み聞かせの時間もありますが、子どもにとっては絵本とのまた違った出会いがあるのでしょう。私にとっても心和む時間です。大切にしたい時間でもあります。
 「さくら」でも一緒に絵本を読む機会があったらいいなぁと思うこのごろです
絵本フォーラム44号(2006年01.10)より

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