私の絵本体験記
「絵本フォーラム」32号(2004年01.10)より
3人の子どもたちと幸せな日々
志藤 はるみさん(山形県東田川郡)

写真  「なんで、りかの本、よんでくれないの!」
 これは、自分のお好みの絵本を読んでもらえないうちに、時間が遅くなったからという理由で、お父さんに消灯されてしまった日の長女の寝言。毎晩、長男(小5)、次男(小2)、長女(年中)の3人の子どもたちと絵本を読みます。次男の好きな本、長女の好きな本、母のお勧めの本と、ほぼ3冊が定番。本の好みは三人三様。長男は『ハリー・ポッター』シリーズなどのイギリス作品、次男は『さかなはさかな』などのレオ・レオニの作品、長女は地元出身の絵本作家、ましませつこさんの作品が大好き。ましまさんの作品には、地元を舞台にした『てんさらばさら てんさらばさら』『あかいそり』などがあり、方言が入っていたり、見たことのある地形等から、私もつい身が入り、楽しんで読んでいます。消灯係のお父さんですが、私が出張のときなど、子どもたちにせがまれて、読んでいるようです。
 私と絵本の出会いは、長男が生後5カ月ごろのことでした。約11年になります。説明に来られた方が、私に『いない いない ばあ』を読んでくれ、その後に解説をしてくれました。大人が読んでもらうのはちょっと照れくさかったのですが、何よりすばらしいなと感動しました。それでさっそく読み聞かせを始めることにし、50冊から始まった本棚が、今では約600冊。声を出して絵本を読むことは、ほんとに楽しいことだと思います。3人の子どもたちがいてくれるからできる楽しみだなと感じている今日このごろです。
前へ次へ