私の絵本体験記
「絵本フォーラム」35号(2004年07.10)より
絵本を通して ―母から子へ、子から孫へ―
岡本 佐織さん(香川県綾歌郡)

写真  私たち母子と絵本との出会いは、娘が生まれてすぐのことでした。知り合いに「生まれたらすぐ絵本を読み聞かせるといいよ」と言われたのがきっかけです。私自身、母親と本を通してのコミュニケーションの記憶がありましたので、ぜひわが子にもと思っていました。
 産後、実家にいるときから読み聞かせを始めました。読み聞かせといっても、反応がない赤ちゃんを前に、気恥ずかしさが先に立ち、なかなかうまくできませんでした。しかし、2カ月、3カ月と続けていくうちに、本を読もうとすると、目をクルッとさせたり、「アーアー」と声を出したりするようになりました。そんな反応を見ると、私もうれしくなり、読み聞かせもどんどん進むようになりました。
 現在のお気に入りは、『しろくまちゃんのほっとけーき』『はらぺこあおむし』です。女の子らしく、かわいい絵、きれいな色彩に、赤ちゃんながら心引かれているようです。
 ほるぷフォーラムとの出会いは、新聞で「絵本講師・養成講座」の記事を見たのがきっかけです。問い合わせの折、『こども図書館』の資料もお願いしたのですが、それを見ただけでも、質と量を兼ね備えた珠玉のセレクションだと感じました。私も幼いころに読んだ、懐かしい本の名前がたくさんあり、「早く娘に呼んでやりたいなぁ」とワクワクしました。
 私たち母子の読み聞かせは、まだ「初めの第一歩」。少しずつ積み重ねていきたいと思います。
前へ次へ