私の絵本体験記
「絵本フォーラム」35号(2004年07.10)より
読み聞かせは私の子育ての支え
鈴木 千鶴さん(埼玉県所沢市)

写真  私の娘は2歳6カ月。絵本がとっても大好きです。
 読み聞かせを始めて、丸1年がたちました。今では1日2回、昼寝の前と就寝前がわが家の絵本タイムになっています。娘が読んでほしい本を何冊か選ぶのですが、これがまた読み手泣かせです。一度に5〜6冊、多いときには10冊前後持ってきます。それでも「めだかコース」「ひよこコース」のころにはまだ楽でしたが、今は主に「こりすコース」「うさぎコース」が中心になり、本の内容も長くなってきたので、大変です。
 特に就寝前は、私のほうが眠くなり、途中で目はトローン、口はろれつが回らなくなってきて、自分でもどこを読んでいるのかわからなくなってしまうことがあります。そんなとき、娘は「お母さん、大丈夫?」と顔をのぞき込んできます。私もずるをして、1、2冊抜いておくこともあるのですが、ときどき娘に気づかれてしまい、「読んでよー」と大泣きされてしまう始末です。
 ちょっぴり大変な読み聞かせでもありますが、うれしいこともあります。一つは、1年の間に絵本の範囲が広がったことです。『いない いない ばあ』から始まったのが、今では「うさぎコース」を読み聞かせるまでになりました。目下、娘のお気に入りは、『だいちゃんのちびねこ』『からすのパンやさん』『3びきのくま』などです。もう一つは、パパ、ママと呼んでいたのが、最近では、お父さん、お母さんと呼んでくれるようになったことです。絵本では、「お父さん」「お母さん」と書いてあるものがほとんどなので、自然に学んだようです。「ありがとう」「こんにちは」などの挨拶もできるようになりました。絵本が子どもの成長によい刺激を与えていることを実感します。
 私が苦手だった読書を、娘には好きになってほしいとの思いから始めた読み聞かせ。今では、私の子育ての支えにもなっています。これからも娘と一緒に絵本タイムを楽しみたいと思います。そして、それが娘の中で思い出として残ってくれるように、できるだけたくさんの本を読んであげたいと思います。
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