ほるぷ。それは母から毎月しつこく請求される「3千円」の記憶とリンクします。学生時代に1冊の絵本と出会い、その魅力にとりつかれ、いつか自分の子どものためにもなるからと、いろいろな絵本を買い集めていたころ、ほるぷからイギリスの古典絵本を集めた「オズボーン・コレクション」の復刻(複刻)版が刊行され、母にお金を貸してもらい購入したのでした。
それから20年がたち、私にも娘ができました。娘の絵本選びを楽しみにしていたのですが、私が好きで集めた絵本はまだ早すぎて、役に立ちません。娘の興味を引く絵本をタイムリーに買うことの難しいこと。娘を連れて書店で絵本を選ぶのも大変だし、通販だと中身がわからない。そんな絵本選びに困っていたときに、再びほるぷと出会いました。不思議な縁を感じずにはいられず、すぐに『ほるぷこども図書館』を購入しました。
2歳になったばかりの娘は、泣いたり、ビックリしたり、転んだりのハプニングがある絵本が大好きです。ストーリーとは全く関係なくても、自分の言える言葉が出てきたら、大喜びです。毎日新しい絵本を持ってきますが、彼女なりに表紙や中身を見て選んでいるようです。絵本でいっぱいの本棚から、自分のお気に入りはすぐに見つけ出し、何度でも持ってきます。寝る前に持ってくる本も決まっています。絵本を全部引っ張り出して、「いーっぱい」と誇らしげです。読み聞かせだけでなく、こんな娘の姿にも感動しています。
私の絵本と娘の絵本。私の「オズボーン・コレクション」は大切なので、今は娘の手の届かない本棚の一番上に並んでいます。けれども、いつか『ほるぷこども図書館』と一緒に、娘の宝物として本棚に並ぶことを楽しみにしています。ずっとずっと先まで。娘の幸せを託して。
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