2022年7月23日(土)
第19期「絵本講師・養成講座」東京会場第2編が2022年7月23日(土)、飯田橋レインボービルで開催されました。本格的な夏の到来を思わせる厳しい暑さの中、会場に受講生の皆さんが続々と集まり、勝村美幸さん(東京5期)の司会で講座が始まりました。
午前の部は「絵本のよろこび」という演題で、松居直氏のDVD講演が行われました。松居先生は「最近の日本は想像もできないような問題が子どもたちを襲っている。これからの社会はどうなっていくのか心が痛む」と話され、「今一番大切なのは、幼稚園や学校に行く前の時間に、大人たちが生きた言葉を日常生活で伝え、乳幼児期にたくさんの言葉の関わりを持つこと」と熱く語られました。そして「絵本とは親が家庭で子どもに読んであげて伝えるもの。親が自分に話をしてくれるのは喜びの体験。目に見えない大切なことや命というものがどういうものかを子どもが実感できるようにいきいきと伝えてほしい」という言葉が心に響きました。
休憩をはさみ、午後の部は「絵本の絵を読む魅力と大切さ」という演題で吉井康文氏の講演が行われました。絵本の大切な要素は、「次のページをめくらせる、絵を読ませる絵本であること」と話され、絵本の歴史にそって、絵を読ませる絵本を描くのが得意な作家を紹介してくださり、その作家の代表作の絵本を読み聞かせを交え紹介してくださいました。また、子どもにとって、絵本の表紙から裏表紙の全てがお話で、子どもは絵の隅から隅まで読むこと、子どもたちは安心できるお話が好きなこと、向こうの世界とこっちの世界を行ったり来たりしているといった、絵を読む子どもの視点を教えてくださいました。
その後、池田加津子理事(芦屋2期)による、「絵本講師・養成講座」の学び方の説明があり、グループワークとなりました。絵本『いないいないばあ』を一人ずつ読み聞かせをし、絵本の読み聞かせについて話し合ったり、講演について感想を発表したりと、有意義な意見交換の時間となりました。最後に返却された第1編のリポートを手にし、満面の笑みで会場を出て行く受講生の皆さんを目にして、今日の講座が充実したものであったことを感じました。
私自身、改めて絵本を子どもに伝えることの大切さを実感した一日となりました。
(おおいで・あゆみ)
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