おすすめ絵本
「絵本フォーラム」第27号(2003.3.10)








『こわがりハーブえほんの
オオカミにきをつけて』
(ローレン・チャイルド作・
なかがわちひろ訳/フレーベル館)

 ハーブは毎晩読んでもらう『赤ずきん』のオオカミとその絵本の裏表紙にいる小さなオオカミを怖がっていたが、ある晩、絵本から2匹のオオカミが飛び出してしまう。ハーブは『眠り姫』の絵本からゼリーを、『シンデレラ』の絵本から親切な妖精を出して難を逃れようとする。コラージュがおしゃれな絵本。
=4歳以上(本体1300円)

『よるわたしのおともだち』
(いまえよしとも文、長新太絵、/BL出版)

 早寝早起きのひろこちゃんは夜を見たことがない。周りの人に「夜ってなあに?」と聞くと、「空が黒い服に着がえる」とか「ねむくてたまらなくなるもの」と言われた。そこで、ひろこちゃんは、自分で夜に会うことにした。1969年「黒の絵本3部作」の再刊1冊目。色鮮やかな画面と黒の画面の対比が楽しい。
=3歳以上(本体1000円)







『かげぼうし』
(安野光雅作/冨山房)

 影法師の国の見張り番の男は、雪の町にいるマッチ売りの少女のマッチを買って影を作る。町の人もマッチを買い始めるが、やがて二人を町から追い出し、二人は影法師の国に逃れる。絵本の左右のページに、それぞれ彩色された少女の町とシルエットの影法師の国が描かれ、美しい。1976年の新装版。
=4歳以上(本体1300円)

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