私の絵本体験記
「絵本フォーラム」47号(2006年07.10)より
絵本が教えてくれたこと
有村 典世さん(福岡県福岡市)

写真  ほるぷフォーラムと出会ったのは、長男が1歳になる少し前でした。それから5年たち、その間に長女も生まれて、私たち親子は絵本のすばらしい世界を知ることができました。
 私たち親子にとって、絵本は遊びの一つであり、スキンシップでもあります。親子で体を寄せ合い、同じ一つの世界を共有することができるのです。絵本の中の出来事に一緒に心を躍らせ、いろんな気持ちを味わい、子どもの真っすぐな反応に笑ったり、ハッと気づかされたりするひとときは私にとってかけがえのない時間になっています。
 最近では、少し長い物語的なものも読むようになりました。さらに内容が深くなり、読んでいる私のほうまで夢中になって、子どもが途中で寝てしまっても、ひとりで最後まで読んでしまうことがよくあります。長男が最近気に入っているのは、『ダンプえんちょうやっつけた』です。園長をやっつけるために子どもたちが作戦を練って、それを実行しようとするたくましさや、臨場感あふれる表現にいつも夢中になっているようです。1歳の長女も絵本を好きになってくれて、お気に入りも何冊かできました。
 これからも絵本を通して子どもたちの成長を見守りたいと思います。そして、子どもたちが大人になって、いつか絵本を手にしたとき、親子で過ごした楽しいひとときを思い出してくれればと願っています。すばらしい絵本にめぐり会えたこと、そして、理解し協力してくれる主人に心から感謝しています。
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