おすすめ絵本

「絵本フォーラム」第59号(2008.07.10)








『うまさん   うまとび』
(水野翠/さく、小峰書店)

「うまさん うまとび うまいぞ ぽーん うまさん たてがみ なびかせて ぽーん」から」から始まり、「かばさん かばんに おやつが いっぱい かえりは からっぽ みーんな たべた」などが続く、馬、ワニ、カバ、トラ、ブタなどの動物の名前を使ったことば遊び絵本。それぞれの動物の様子が不可思議な色使いでユーモラスに描かれており、思わず、声に出して読みたくなる。(税込価格 1365円)


『うえには なあに したには なあに』
(ローラ M. シェーファー作、バーバラ バッシュ絵、
木坂涼訳、福音館書店)

「もし きみが もぐらだったら あたまの うえには なにが ある?」から始まって、土、草、花、蝶、鳥、空を経て、月まで行き、今度は「つきの したには なにが ある?」と下降し、雲、波、くじら、海草、うにを経て海の底へとたどり着く。横長の絵本を縦に使うことによって上下にたっぷりと空間が感じられ、上昇、下降が楽しめる。色使いも鮮やかで、地球の自然の美しさを表現している。(税込価格 1470円)










『つばさをちょうだい』
(ハインツ・ヤーニッシュ作、ゼルダ・マルリン・ソーガンツィ絵、中村智子訳、フレーベル館) 

「ぼく」が天使を描いていると、急に天使が話しかけて「いつもと違う翼にして」と言う。そこで、「ぼく」は、波、草、ガラス、お日様の光、花、雪などの翼を描く。すると、天使はお礼に、「ぼく」を連れて空を飛び、くるみの木を3回まわってくれる。天使が存在感のある女の子のように描かれている絵が個性的で、大胆な構図と板のキャンパスを使ったために醸し出される独特の発色が魅力的。(税込価格 1260円)


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