おすすめ絵本

「絵本フォーラム」第67号(2009.11.10)








●『マグドナルドさんのやさいアパート』
ジュディ・バレット/文、ロン・バレット/画
ふしみみさを/訳、朔北社

 アパートの管理人のマクドナルドさんは、植木鉢に植えたトマトを生き返らせたことをきっかけに、とっぱらった生垣跡や、住人が引っ越した後の部屋に野菜を植え始め、クローバー畑を作り、牛を放しました。アパートの住人はみんな出て行ってしまい、アパートは農場に。家主のレンタルさんはそれを見て怒りますが、アパートの前で野菜を売ることを思いつきます。モノクロ主体の絵に色付きの野菜が魅力的に見えるユーモラスな絵本です。(税込価格 1365円)


 ●『なぁんくくるんなぁんくくるん』
中川まちこ/文、いまきみち/絵、そうえん社

 夏休み、ちいちゃんはおじいとおばあのいる南の島へ遊びに行きました。ある朝、魚をとりに海に行ったおじいを迎えに行こうとしますが、牛が道の真ん中に立っています。そこで、ひこおじぃに榊の木をもらい、おまじないのことばを教えてもらって何とか牛の横を通り抜け、海までたどりつきました。自然にあふれ、人の温かさが感じられる南の島のくらしがやわらかいタッチの絵で表現されています。(税込価格 1260円)









●『大きな大きな船』
長谷川集平/作、ポプラ社

 ぼくは母さんを亡くして父さんと二人暮らし。父さんに「母さん役までやってほしいと思わない」と言いながら、二人は母さんの思い出話を始めた。父さんが海外へ出張中よく泣いていた母さんは、楽しいときは口笛を吹いていた。母さんが吹いていた曲をぼくが口笛で吹いたら、父さんは母さんと結婚する前に一度だけ聞いたその口笛を思い出した。青、黄、赤の 3色だけで描いた水彩が父子の心の深いやりとりを描いている。 (税込価格1260円)


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