おすすめ絵本

「絵本フォーラム」第77号(2011.07.10)









『へいわってどんなこと?』
  日・中・韓童話絵本 
浜田桂子 / 作 童心社

  「へいわってどんなこと?」という問いに「せんそうをしない」というだけでなく、「おなかがすいたらだれでもごはんがたべられる」「いやなことはいやだってひとりでもいけんがいえる」などさまざまな視点から答えが示されます。そして、最後にさまざまな民族の子どもがみんなでパレードをします。難しいテーマをわかりやすいことばと平和を象徴する力のこもった絵で表現した絵本。日本、中国、韓国の作家が書いた 12 冊のシリーズの1冊。


『ハスの花の精リアン』 
チェン・ジャンホン / 作・絵
平岡敦 / 訳 徳間書店

 ハスの花から生まれた花の精のリアンは、やさしい漁師のローおじさんのために昼間は魔法で魚をとり、夜は花の中で眠っていました。王様の娘はリアンを手に入れようとローおじさんにリアンの居場所を聞きましたが、おじさんは答えません。そこで、おじさんは牢屋に入れられ、リアンはおじさんを助けに行くことにしました。中国の伝統的な水墨画の手法が魅力的な作品。









『若冲のまいごの象』
  新おはなし名画シリーズ
西村和子 / 構成・文 博雅堂出版
 

 江戸時代に京都で生まれた偉大な画家伊藤若冲の絵と生涯を紹介した画集絵本。80年以上前から行方不明になっている象と鯨の屏風絵があることからタイトルが付けられました。若冲の細やかな筆使いと大胆な構図が大きな画面いっぱいに紹介されていると同時に、若冲の生涯や絵の特徴についてもわかりやすく説明されています。『ブリューゲルと村びとたち』『鳥獣戯画』も同じシリーズです。  

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