おすすめ絵本

「絵本フォーラム」第95号(2014.07.10)








おやすみおやすみ
『おやすみおやすみ』 
シャーロット・ゾロトウ/文 
ウラジーミル・ボブリ/絵 
ふしみみさを/訳 岩波書店

 最初のページには灰色の背景の中にクマの巣穴があり、それを白い雪がくるんでいます。穴の中には熊がゆっくり寝ています。文には「クマは ながい ながい ふゆの あいだ くらい すあなで ぐっすり ねむります。」とあります。同様に、ハト、サカナ、ガ、ウマ、アザラシ、バッタ、家の中にいる猫、犬の寝る様子が語られ、最後に女の子と男の子がすやすや眠っている様子が紹介されます。グレーと白と黒が美しいおやすみなさい絵本。
(税込価格1512円)

 

えをかくかく
『えをかくかく』 
エリック・カール/作 
アーサー・ビナード/訳
偕成社

 『はらぺこあおむし』で人気が高い色の魔術師、エリック・カールの絵本。画家が、青い馬、赤いわに、黄色い牛、ピンクのうさぎ、緑のライオンなど、色鮮やかな動物たちを画面いっぱいに描きます。そして、最後に「ぼくは えかきだ。えを かく かく かく」と宣言します。この絵本は、作者が12歳の時、出会ったフランツ・マルクの「青い馬」という絵に出会った感動が元になっています。
(税込価格1512円)








 

ここにいるよ!ナメクジ
『ここにいるよ!ナメクジ』
皆越ようせい/写真・文
ポプラ社

 梅雨になると現れるナメクジ。その生態を写真で詳しく紹介した写真絵本です。コンクリートや木の幹にある不思議な模様は、ナメクジが藻類を食べた跡です。この本では、ナメクジの目や口、雌雄の別がないにもかかわらず、子どもは卵から生まれること、その卵やふ化の様子などが紹介されています。ナメクジの赤ちゃんは透明でみずみずしい感じで、大人は敬遠するナメクジも身近な生き物だということを気づかせてくれます。
(税込価格1296円)


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