異年齢児同士の関わりの中で育まれていくもの (兵庫・ロザリオ幼稚園園長・江川由美子)
「おはようございます」元気な子どもたちのあいさつで始まる一日、とても幸せを感じます。
3・4・5才児が1クラスに混合の縦割りクラスでは年長児が年中・年少を思いやるやさしい心の育ちや、年少・年中児は、年長児への憧れから高い目標を持ち頑張る姿が見られます。
1つのエピソードを紹介します。
途中入園した年少男児を、年長女児がお世話していました。何日目からでしょうか?年長女児が毎日決まった時間にお部屋からいなくなるのに気づき、どこへ行くのか見ていると、その年少男児を靴箱まで迎えに行っていました。誰からも何も言われず、自らバスの着く時間を時計で見て覚え、行動していました。
何でもないことのようですが、子どもたちの中にある思いやり、観察力、行動力、多くのことを学んだ出来事であり、担任をしていた私にとって、とても大きなプレゼントをいただいたようでした。
幼児期に心に刻まれたものは、大人になっても消えることなく、私たちの成熟に深い関わりをもっているといわれます。そうすると、自然環境からはじまり、物的環境、人的環境と幼児期の環境の大切さを感じます。
その中の人的環境として子どもたち同志の関わりを通し、現代だからこそ、この縦割りクラスの中での心の育ちと、自立を援助したいと思います。
21世紀の未来を生きる子どもたちと共に…
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