この季節は入園、入学など、新しい生活がスタートする時期でもあります。
かくいう私も、この春より幼稚園に入園する娘を持つ母親です。初めての集団生活を前に、その小さな胸の中では楽しみと不安が入り交じっていることでしょう。
小さな子どもはまだ経験も浅いため、初めての体験にはどうしても緊張してしまいます。そういう場面は入園などの大きな環境変化に限らず、ふだんの生活にもたくさんあるんですよ。バスや電車に乗る前、動物園に行く前、お買い物に行く前、病院に行く前……。そんなときにも絵本は大活躍。次の一歩を楽しむための心の準備をしてくれます。
例えば初めてホットケーキを焼くときも、あらかじめ『しろくまちゃんのほっとけーき』(わかやまけん/作、こぐま社)を読んでいれば、その過程の楽しさが何倍にも膨らむことでしょう。子どもと一緒に「初めの一歩」を楽しむために、絵本を活用してみてください。そうすることで、子どもも心の準備ができ、親子の会話も増え、そこに至るまでの過程を、そしてその体験自体を10倍、いえ、100倍も楽しむことができると思います。
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『しろくまちゃんのほっとけーき』 (こぐま社) |