私の絵本体験記
「絵本フォーラム」33号(2004年03.10)より
絵本といっしょに歩む暮らし
水川 けい子さん(岡山県笠岡市)

写真  ほるぷフォーラムの絵本たちと出会ったのは、上の子が生まれて間もないころ。「これ、赤ちゃんに読んでわかるのかしら?」と半信半疑でしたが、毎日少しずつ読み続けて、6年が経ちました。今では下の子(3歳)と二人して大の絵本好きになり、寝る前は肩を寄せ合って親子で楽しい絵本タイム。
 「今日は何冊読める?」と、選ぶのも楽しみの一つ。その日の気分や園での出来事が、持ってきた絵本でわかることもあります。「ただ買いそろえた」というのではなく、本棚の絵本たちは季節に合わせて時々並び替えます。日本の四季や行事がお話の世界とリアルタイムに味わえるからです。それから、読み終わった後は、「おしまい」ではなく、「ばいばい、またね」と言って閉じます。またいつでもお話の世界に行けるように。
 初めは「情操教育」を意識して、話の内容や絵の素晴らしさを重視していましたが、今は心底楽しんでいます。確かに、言葉に興味を持ち、読んだり書いたりが早かったですし、想像力、空想力、表現力が自然と身につきました。でも、それ以上に、親子でほんわか気分を共有できるというのがいいですね。いつも手の届くところに良書があること、情報アンテナとしていろんな絵本を知ることなど、これからもずっと続けていきたいと思っています。
 枕元に積み上げられた今日読めなかった絵本たち……。明日はもっとたくさん読めるように、早くお布団を敷くからね。
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