私の絵本体験記
「絵本フォーラム」44号(2006年01.10)より
絵本と出逢って
松岡 美奈子さん(京都府京都市)

写真  ほるぷフォーラムの絵本の読み聞かせを始めるまで、私は子育てに自信が持てないでいました。
 まず、腰痛持ちなため、満足に外遊びをしてやることができません。それから、主人の仕事の関係でとても不規則な生活をしており、なかなか同年代のお子さんたちと遊ばせることができずにいました。
 何か子どもの気持ちを満たすものを……と自分なりに考えて、ビデオやおもちゃを与えてみたのですが、何かしっくりといきません。
 そんなとき、ほるぷフォーラムの絵本に出逢ったのです。
 絵本の世界は、私たち親子にとって、まるでオアシスのようでした。テレビを消して、2人で絵本を開きますと、狭いマンションに閉じこもりがちな私たちも、いろいろな国や、空や森を旅することができます。そして、外国の子どもやくまやうさぎ、登場人物すべてが“おともだち”になります。何より、2人で泣いたり笑ったりした感動の時間は、親子の深い心の結びつきをつくってくれます。
 さらにうれしいことには、“毎日、絵本を通して子どもの心に語りかける時間を過ごせている”という、母親としての自信と幸せを感じながら、子育てできるようになったのです。
 これからも、少しずつ親子で読み聞かせを楽しんでいこうと思います。絵本との出逢いに感謝しながら……。
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