「絵本講師・養成講座」も3期目に入り、待ち望んだ九州・中国地方の拠点としての福岡会場発足の運びとなりました。
5月27日(土)福岡朝日ビルにて第3期「絵本講師・養成講座」福岡会場の開講式が行われました。二重の喜びに包まれた会場は、期待に胸膨らませた46人の受講生の方々の熱気と、スタッフの方々の喜びにあふれていました。
主催者側を代表して森ゆり子理事長は、「子ども達をめぐる事件が絶えない今、子ども達に何を伝えられるか。育児で絵本が果たす役割の可能性を信じてともに頑張りましょう」と挨拶。続いて来賓の方々から暖かい励ましのお言葉をいただきました。
第一期修了生の出本明美氏、第二期修了生の松尾理恵子氏。お二人の堂々としたお話し振りに皆聞き入っていました。一年後のご自分の姿と重ね合わせていらっしゃったのではないでしょうか。山中光江東京地区理事は「読書環境の荒廃を救う絵本講師の活躍に期待する」と激励。
中川正文氏からは「目標を持つ。これをやり遂げるという強い意志を持つことの大切さを。そして、広い人生を持つこと。それはいろんな人に出会うことであり、出会った人とどういう別れ方をするかが大切なことである」と非常に含蓄のあるお言葉をいただきました。
次に6つのグループに分かれて、自己紹介・役割決定と限られた時間の中で、旧知の友のごとく積極的な意見の交換を致しました。
午後は中川正文氏の記念講演。「大人も子どもも同じ高さに立って、絵本を仲立ちにして経験を共有する、一冊の絵本をとおして経験を分かちあい、更に共に成長する。また、本の素晴らしさは繰り返し読むことにより分かってもらえる。本と深い付き合いをしよう」それはまるで人間と人間の付き合いにも似ていると熱く語られました。氏の著作「ごろはちだいみょうじん」を私たちに読み聞かせてくださったときにはいささか興奮を覚えました。限られた時間を厳しくもユーモアあふれる語り口で私たちを魅了した。是非この続きを別の機会に拝聴したいと思ったことでした。
グループワークではそれぞれの思いを語り、この一年の自らの成長につなげようしている姿が印象的でした。会場を後にする足音に、絵本講師としての仲間を得た喜びが沸き上がって来ました。来年3月第3期絵本講師が誕生します。
(あまの・みさこ/絵本講師)
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