第7期「絵本講師・養成講座」(東京会場)第 4編が11月27日、飯田橋レインボービルで開催されました。 当日の講師は、浜島代志子氏(作家、劇団天童主宰)。「読み語りの楽しさ」と題して(実演)がありました。
わたしが、浜島先生のご講義を拝聴するのは今回で3度目です。
毎回、こどもの現状を先生の見解を交えてお話ししてくださっています。今回は、今までに増してこどもを取り巻く状況の切実さを語ってくださいました。
こどもの心が育っていないために起こるいじめ、親がこどもにどう接したらいいのかわからないで右往左往している状況など。
この状況を救えるのが絵本の読み聞かせで、読み聞かせの大切さを伝えるべく「絵本で子育て救急隊」として講演会だけでなく、ツイッターやブログを始められたそうです。想像力を掻き立てる美しい絵、何が正しく何が間違っているのかを見る心の目が養われるストーリー、きれいな言葉といった「真・善・美」が備わっている絵本こそがこどもの情操を育てていくので、読み聞かせはとても大切だとおっしゃっていました。
そのような大切なお話を挟みながら、『太陽へとぶ矢』(ジェラルド・マクダーモット著 神宮輝夫訳 ほるぷ出版)、『タニファ』(ロビン・カワキワ著 浜島代志子役 コスモトゥーワン出版)、『ぼくにげちゃうよ』(マーガレット・ワイズ・ブラウン著 クレメント・ハード絵 岩田みみ訳 ほるぷ出版)の3冊の読み聞かせを実演してくださいました。
それは、今まで私たちが学んできた読み聞かせ方法とは異なった身振り手振りがある「対話式」の技法なのですが、聞く側を引き込み、先生のお人柄と著者の思いが重なり合って引き込まれ、私たちの心に届いてきました。
最後に絵本の大切さを唱えることの必要性を熱く、熱く私たちに伝えてくださいました。
その後、グループに分かれディスカッションがありました。年齢も社会経験も違う多様な仲間とのたわいもない会話の中から学ぶことは多く、長い時間が配分されていたにも関わらず時間が足りないほど白熱したディスカッションでした。
さて、次回のレポートはいよいよ絵本講座の組み立てについてですね。
年末年始にかかっている上に締め切りが短く、みなさん必死に作られたことと思います。今まで講座で、教本で、学ばれてきたこととご自身の考えを合わせて作られたた独自の講座の骨組み(構成)という種が来年のご卒業までにどのような花を咲かせるのか楽しみにしております。 (やすだ・ふみ) |