絵本講師養成講座

報告者
佐藤 ひろみ
東京7期
佐藤 ひろみ
第5編 〜 絵本講座をやってみよう 〜
2017年01月21日(土)飯田橋レインボーホール
主催:NPO法人「絵本で子育て」センター
協賛:アリス館・岩崎書店・偕成社・金の星社・こぐま社・鈴木出版・童心社・福音館書店

「絵本講師・養成講座」東京会場第5編リポート 
 

司会 大久保広子

 第13期「絵本講師・養成講座」東京会場第5編が2017年1月21日(土)、飯田橋レインボービルにて開催されました。前の晩は雪の予報に心配をしていましたが、この日は冬の清々しい空気と青空に恵まれた1日の始まりでした。

 午前中は森ゆり子理事長の「絵本講座」の実演です。私が聞かせていただくのはもう何度目でしょうか。『ちびゴリラのちびちび』をはじめ講座のなかで読み聞かせていただく絵本が変わらずそこにあると、なぜだかとてもホッとします。

 講演 森ゆり子

 大好きな絵本を何度も読んでもらっている子どもになったような気分になるのは私だけでしょうか。また、「“体の基礎体力”と同時に、日々ハラハラ・ドキドキ・ワクワクいろんな感情体験をすることで心を揺さぶり“心の基礎体力”もつけましょう」というお話は、自分の講座にも取り入れさせていただいています。講座が始まる前、理事長は「何回も講座をさせていただいているけれど、いつも緊張する」と言いながら深呼吸されていました。落ち着いた優しい語り口で、緊張など微塵も感じられない講座を開いている理事長が、私たちと同じように緊張するなんて!と思う一方、だからこそ、何度お聞きしても心に響き、お聞きする度に新しい発見があり、新鮮に感じる講座になるのかもしれないと思いました。

 

講演 片岡直樹氏 午後からは、片岡直樹先生のご講演です。「こどもの発達と環境」と題されて、Kids21 子育て研究所を開催され、大学名誉教授で小児科を専門にされている先生のお話です。

 一見専門的で難しいのではないかという印象を持っていましたが、スクリーンとビデオを使い、ひとつひとつ丁寧にわかりやすい解説をしてくださいました。例えば、五感を使うことで発達する脳の仕組みについても科学的な根拠があることに驚きと発見がありました。また、まずは人と自然との関わり合いを深めることが大事であることや、人と触れ合う機会や応答環境がないと、他人の心を読み取る能力といった心の理論、立体的認識や距離感が育たない。

 絵本の読み聞かせはそんなテレビやビデオ、スマホなどが子守の道具となりがちな現代において大切スタッフな役割を果たすことを改めて確信して、もっとたくさんの方に知ってほしいと思いました。

 さらに、「絵本講師・養成講座」の学び方について、藤井専任講師の講義です。「学びを深めいつも疑問を持ち続け前に進んでいくことの大切さ」を説かれるお話に、ついつい曲がってしまう背筋が正される思いです。みんながそうしているから当たり前と思ってしまう、といった事例を具体的に挙げられてのお話に、さまざまな意見や考え方を考慮しつつ、しっかり自分の考えを持つことが大切なのだとあらためて思います。

グループワーク 

 最後のグループワークでは、やはり、「実際に自分の講座をする」ことをテーマに書く最終リポートには、皆さん不安と希望が交錯する複雑な心境が伺えつつも、活発な議論がなされていました。最後の講座で皆さんにお会いするのが楽しみです。(さとう・ひろみ)

 



講座風景
第13期 第5回 受講風景

第13期「絵本講師・養成講座」
★芦屋会場リポート 第1編/第2編/第3編/第4編/第5編/第6編
★東京会場リポート 第1編/第2編/第3編/第4編/第5編/第6編