「改めて絵本の力と子どもの力を知りました」
平成29年6月24日(土)、梅雨の季節、お天気が心配されましたが、青空がのぞくなか、第14期「絵本講師・養成講座」(大阪会場)第2編が、CIVI研修センター新大阪東にて開催されました。
まず、司会の中村利奈さん(芦屋2期)から、本日の資料の確認などがありました。
午前の講演は、こぐま社の社長をされていた吉井康文氏が「絵本の力・ことばの力・子どもの心を育むたいせつなもの」という演題でお話しくださいました。
子どもは絵を読みながら絵本を見ているので、絵本作家は子どもに絵を読ませようと、様々な工夫をしていることを、たくさんの絵本を紹介され、時には読み聞かせしながら、1冊1冊、解説して下さいました。そのお話を聞いて、絵本作家の工夫と、それに気づき絵を読んでいく子どもの力にあらためて感心しました。
絵本の読み聞かせはコミュニケーションの一つであるが、絵本の読み聞かせの中には、私たちが便利さと引き換えに失ってしまったものが残されていると話されました。
読み継がれ残っていく絵本とは、その絵本が持つ普遍性と子どもの持つ普遍性が出会える絵本のことである、だから、子どもはその絵本を何度でも「読んで」と持ってくるのだと話されました。
お昼休憩をはさんで、午後からは、藤井勇市専任講師のお話がありました。
「午後はちょっと恐ろしい話からスタートします。」と話し始められ、来月施行される「共謀罪」に触れながら、それがどういうものなのか、子どもに絵本を読み聞かせする者は、流されず、知識を身につけ、自分の考えをしっかり持つようにとお話しくださいました。
また、読み聞かせというと、多くの聞き手に対するものであると思いがちだが、我々が考えているのは、家庭での1対1の読み聞かせであり、なぜ家庭での読み聞かせが必要なのかを人に伝えることができるよう、学び続けてほしいと激励くださいました。
グループワークに先立って、加藤美帆さん(芦屋3期が、50年読み継がれてきた絵本『いない いない ばあ』(松谷みよ子/文、瀬川康男/絵、童心社)を読んでくださいました。
今回のグループワークでは、一人一人が『いない いない ばあ』を読んでから、話し合いをすることになっていました。私が参加したグループでは、「皆さんの前で読むのは緊張するわね」と言いながらも、それぞれが心を込めて読まれました。十人十色、一つとして同じ『いない いない ばあ』はなく、だからこそ、大好きな人に絵本を読んでもらう時間は至福なんだなあと感じました。グループの皆さんも、人から読んでもらう楽しさを実感されていました。その後も、この読み合いで気づいたことや、日ごろ感じていること、考えていることを和気あいあいと話し合い、閉会となりました。
多くのことを学ばせていただけた第2編ですが、もっと学ばなくてはという思いが強くなりました。8月の第3編までの間、私なりの学びを続けたいと思います。
(いまいずみ・けいこ)
(講座風景)
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