22期 大阪会場第4編


2025年10月18日(土)

「絵本を通して共に育つ」


22期「絵本講師・養成講座」大阪会場 第4編が1018日(土)、CIVI研修センター新大阪東で開催されました。10月とはいえ、まだまだ暑さの残る中、受講生の皆さんは元気に会場へお集まりくださいました。開場時間前から、すでに何人もの方が会場前でお待ちになっており、受講生の皆さんの講座に対する期待と意欲が伝わってきました。

そして、後藤純子さん(芦屋4期)の司会で午前の部がスタートしました。

中川正文氏
中川正文氏

午前の講演は、故・中川正文先生の2010年度7月に行われた講座「絵本・わたしの旅立ち」のDVDを視聴しました。親(大人)と子どもの関係は決して上下関係ではなく、同じ平面に立ち、一冊の絵本を仲立ちとして、経験を分かち合う、経験を共有する、共に成長する関係であるということを力強く伝えてくださいました。また、先生はお話の中で、「町内の本屋で買おう!」とおっしゃっていました。ネット社会が普及し、何でもボタンひとつで注文できる時代ですが、だからこそ、本屋さんで本を直接手に取りながら本を選ぶことや、お店の人・親子の会話といった体験を大切にしていきたいと思いました。そして、最後の「すみれ島」の朗読は、命の大切さを改めて考えることができる心に響く内容で、何人もの受講生のみなさんが涙ぐんでおられたことが、とても印象的でした。

藤井勇市
藤井勇市

お昼の休憩をはさみ、午後からは藤井勇市顧問による「子どもに絵本を届ける大人の心構え」と題した講演でした。藤井顧問の幼い時のお話をお聞きしながら、自分自身の子ども時代、自然の中で過ごした日々に思いを巡らせていました。スマホの時代、コロナ禍、原発の問題、SDGsなど、現代の子どもとその保護者を取り巻く社会状況に目を向けることの大切さを教えていただきました。そして、「小さな大人」ではない子どもという存在と大人、子どもに絵本を届ける大人として、襟を正す思いでした。また、紹介してくださった朝日新聞の天声人語で掲載された、長田弘さんの「素晴らしいものは、誰のものでもないものだ」というお言葉、藤井顧問が大切にされていることと重なっているように感じました。

 

大長咲子
大長咲子

続いて大長咲子副理事長(芦屋1期)から「絵本講師・養成講座」の学び方についてのお話がありました。その後のグループワークでは、講演を聞いて感じたことや疑問に思ったこと、絵本に関わるテーマなどについてディスカッションが行われました。私のグループでは、性や排泄に関する絵本、早期教育などについて、活発な意見交換が行われました。また、課題リポートに関する悩みや、第4編の課題に向けての質問、普段の絵本活動の紹介をし合うなど、充実した一日となりました。(たけなみ・ともみ)


報告者 武並朋美
報告者 武並朋美