毎日新聞

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2007年5月2日

絵本選びのコツ伝授
大阪国際児童文学館名誉館長
中川さんが講演
芦屋のNPOが講座

 児童文学の名作「こ゜ろはちだいみようじん」 (福音館書店)などの著書を持つ大阪国際児童文学館名誉館長の中川正文さん(86)がこのほど、芦屋市船戸町のラポルテホールで「絵本・わたしの旅立ち」をテーマに講演。子育て中の母親らに絵本選びのコツや絵本の楽しみをユーモアたっぷりに語った。

 同市のNPO法人「絵本で子育て」センター(森ゆり子理事長)が絵本の読み聞かせなどの人材育成を図るため開いた「第4期絵本講師・養成講座」の初回講座。西日本各地から、保育士や子育て中の母親ら約90人が参加した。

 中川さんは「生後間もない子どもでも、親のひざの上で読み聞かせをしてもらうことでストーリーが理解できる」とした上で、絵本選びの条件として▽子どもが自ら問題解決する知性▽自分の気持ちを伝え相手の気持ちを理解する社会性▽読んで楽しくスカッとする精神衛生−をバランスよく兼ね備えたものが良書だ、と指摘。「本を『与える』などと高みに立つのではなく、共に楽しみながら成長する姿勢が大切」と力説した。

 同講座は来年2月までの全6回。絵本・児童文学作家や劇団主宰者、大学病院の小児科教授らから、読み聞かせの意義や個人で絵本講座を開くノウハウなどを学ぶ。問い合わせは、同センター(0797-38-7933)

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