おすすめ絵本

「絵本フォーラム」第56号(2008.01.10)








『こねこのネリーとまほうのボール』
(エリサ・クレヴェン /作絵、たがきょうこ / 訳 徳間書店)

  一人ぼっちでダンボールの箱に住んでいた子ねこのネリーは、カラスにゴムのボールをもらい、3つの願いをかなえてくれる魔法の星だと言われる。ネリーは暖かい家と食べ物と友だちを願ってボールをはずませ、隣の町へやってきて、ワニの子エルンストと出会い、願いのものを手に入れる。水彩を中心にした明るく多様な色使いが美しく、ネリーが希望を持ち続けている様子が伝わってくる。 (税込価格 1470円)


『おふろのおふろうくん』
( 及川賢治・竹内繭子 / さく
学習研究社 )

  お風呂の好きな「おふろうくん」が、お風呂の中で船に乗って、釣りをして、タコだと思ったお父さんを釣って、どしゃ降りの雨のようなシャワーを浴びて、ぬくもって、潜水艦に乗ってお風呂から上がるまでが描かれた絵本。イラストレーター 100 %オレンジによるシンプルな線と落ち着いた水色、黄緑、ピンクと白黒で構成された画面が、父子の触れ合いと遊びの楽しさを伝えている。 (税込価格1260円)










『おとうさんをまって』
( 片山令子 / 作 スズキコージ / 絵
福音館書店 )

  汽車に乗って遠くへ出張に行ったお父さんを見送った帰りに、「ぼく」は犬のワンダとおもちゃやさんのウィンドーで、おもちゃの汽車が走っているのを見つけた。それから、「ぼく」は毎日汽車を見に行きながら、汽車が売れたり、壊れたりするのを心配する。お父さんが帰る日、おもちゃやさんから汽車は消えているが、お父さんからのおみやげは、あの汽車だった。汽車に夢中になる「ぼく」の様子の絵が魅力的。 (税込価格840円)


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