心に種をまく絵本の可能性
第11期「絵本講師・養成講座」芦屋会場の閉講式が2014年12月13日(土)、冬晴れの空の下、ラポルテホールにてに開催されました。
今年は例年よりも早い師走の時期の閉講式となりましたが、参加された皆様は輝きに満ちた笑顔です。修了証書授与式では、受講生の名前が呼ばれ、リーダーの方が代表で森ゆり子理事長から修了証書を受け取りました。その後全員で会場に向かって一礼をすると、大きな拍手が沸きおこりました。森理事長は「修了生の皆さまは編を重ねるたびに若々しく魅力的に、美しくなられました。これからも共に学んでいきましょう」と、激励されました。藤井専任講師は「全体的に秀逸なものが多く、真摯に読ませていただいた。絵本講師として、常に相手に畏怖と敬意の念を持ってお伝えすることが大切です」と全体講評をされました。
来賓の絵本講師(中村史様・東條真由美)や舛谷裕子副会長(絵本講師の会)、梅田俊作先生に続いて、こぐま社の吉井康文様から祝辞をいただきました。「こぐま社では、読者カードを送ってくれた子ども達に、毎年お誕生日の葉書を送っています。言葉の力が弱くなっていると言われているが、大勢の子どもたちが絵本を読んでいることを思うと、まだまだ希望はたくさんあります」と、語ってくださいました。
午後からは、梅田俊作先生の記念講演「梅田俊作 自作を語る」です。梅田先生は、「孫を持って、親・ 自分・子ども・孫と、4代にわたって世代を見渡せるようになった。そして、親父やお袋からもらった遺産(昔話)を、自分は子どもへ、子どもは孫へ絵本を読むことで伝えていく。子ども同士が学びあっていくための種をまいていたのではないかと気がついた。大人も子どもも、昼間いやなことがあっても、夜になって絵本を読む静かな時間は至福の時間であり、子ども時代に体験できたら幸せなことだ。そうして大きくなった子どもは、人の心を豊かにする行動、言葉を使うようになるのでは」と語られました。
『ラブユーフォーエバー』『おかあさんもようちえん』の他、たくさんの自作絵本やエピソード、また、フリースクールで出会った、いじめに会った若者の話など、梅田先生のふところの深さを感じるご講演でした。その後、記念撮影、懇親茶話会へと続きます。茶話会では、たくさんの祝電が披露され、各グループ代表からの一言も紹介されました。そして宴もたけなわのなか、大長咲子副会長(絵本講師の会)の挨拶で終宴しました。
(とうじょう・まゆみ) |